関東第一高等学校ITCクラブ室イメージ
第1回 ITC講演会 議事録
2010年4月8日(木)
場所:関東第一高等学校 理事長室内 会議室
日時:2010年4月8日 14時から16時
講演者:清水 政彦 弁護士
参加者:理事長、校長、渋谷教頭、永嶋顧問、アドバイザー、鈴木専門指導員、桑原先生
講演タイトル:学校の法的リスクについて

 若手弁護士が、勉強の仕方の講演に続き、法的リスクの講演をしてくれました。
 以下の内容は後半テーマだった、法律問題に限っています。
 活発に行われたQ&Aを省き、講演の骨子と印象のまとめを以下に記載しています。

 学校も管理の前提は法令導守です。全教職員のコンプライアンス意識が前提条件です。

 モンスターペアレントは難問ですが、法律的には、対応は容易です。
 クレーマー処理については、企業では実績とノウハウがあるからです。
 一方、いじめは大問題です。
 放置は、担任や教科担当や部活顧問だけでなく、学校全体が管理責任を問われます。
 企業でもハラスメントは訴訟問題になっています。
 いじめに妥協は出来ません。いじめは教育論ではなく、法律論の対処が必要です。
 いじめの定義は難しいかもしれませんが、明確な定義がスタートラインです。
 学校は生徒の安全を確保し、良好な教育環境を提供する義務が法律的にあります。
 「被害者が可哀想だから、いじめを追放する」、ではありません。
 法律的な義務の遂行が、西欧の考え方に基づく法治主義の概念です。
 法治が実現されないと、国際社会は日本人を信用しません。

 以上の骨子で行われた講演は短時間でしたが、非常に中身の濃い時間を過ごせました。
 「当校は外部の力を借りても、明確な基盤を早急に作る必要がある」と認識させられました。

記:桑原ITC会員