イメージから新たに生まれる作品の楽しさ 「文章からイラストへ」 |
2010年8月17日(火)
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記:鈴木専門指導員
8月6日に掲載したイラストとは目的を変え、今回は文章から得られるイメージをもとにイラストを描いたものを掲載します。
「百聞は一見に如かず」と良く聞きます。 絵は理解しやすい反面、それ以上のイメージの膨らみが得難いのではないかと思います。 文章はそれぞれの人が違ったイメージを持つことができます。 絵を描く者としてどこまで表現できるのかは、心との葛藤でもあり自身の鏡ではないかと思います。 イラスト提供 鈴木 朗
詩の作品 作者 : 風香
夜行列車のひとすじの光が 寝静まった町を 通り過ぎてゆく時に 幼い頃に見た 輝きを振りまいて 闇の中へと置いてゆく 魔法使いのスティックには 貴人の思い出が いっぱい詰まっていて ひとつづつ その夢を散りばめてゆく 明日の朝 線路の変 探してごらん 夜中に 銀河へと 飛び立った列車が 夢のかけら 残していったはずだから
[一言]
表現手法の違う者同士、イメージを共感することは難しい面がありますが、理解と解釈に努めることで疑似体験にも似た新しい感性が身につくのではないかと思います。 この作者は男性ですがナイーブな感性を持った方で、私の好きな作者でした。 はたして彼の作品をどこまで描けたかについては今でも思うところがありますが、この作品を通して自身の感性に日常では感じられないイメージを得られたことは貴重だったと思います。 |