本文への移動 カテゴリーメニューへの移動
ITCクラブ室
桑原総合サイト
出前講義「海洋エネルギー」の報告

出前講義「海洋エネルギー」の報告

2012年03月06日 記 : ITCクラブ会員 桑原 直幸

東京大学 大学院 新領域創成科学研究科 環境システム学専攻 影本 浩教授に出前講義を実施して頂きました。お忙しい処、心より感謝いたします。つきましては、報告書を作成させて頂きました。

  • 日時
    : 平成24年2月23日(木) 13:30~15:00
  • 場所
    : 視聴覚教室
  • 講演者
    : 東京大学 大学院 新領域創成科学研究科 環境システム学専攻 影本 浩教授
  • 講義題名
    : 『海洋エネルギー』の報告
  • 対象学年
    : 工業科1年1組 桑原学級
  •  
    : 工業科1年2組 松本学級

講義内容

新エネルギーの定義についての講義から始めて頂いた。海洋エネルギー開発は、コストが高く、エネルギーとしては、上手く使えていないのが現状である。しかし、海洋エネルギーが注目を集めている理由は、日本は排他的経済水域(EEZ)では、世界で6番目に広い面積を持つ国であり、海洋エネルギー利用に関して大きなポテンシャルを有しているからである。

海洋エネルギー利用は、環境破壊がない・燃料費がただ・無尽蔵に存在するといった事が長所である一方で、密度が薄い・地域的に偏在する・時間的に変動するなどの課題がある。現在では、短所を無くすために、日々技術開発が進められている。

海洋エネルギーを電気や熱のエネルギーに変換するためには、まず海洋エネルギーを空気流などの機械的エネルギーに変換し、さらにその機械的エネルギーを電気や熱のエネルギーに変換するといった、2回の変換過程を経る。1次変換で得られた機械的エネルギーを電気や熱のエネルギーに変換することなく、圧縮空気などとして利用することも考えられ、この場合は変換過程が1段階減るので、変換に伴うエネルギー損失を減らすことができる。

海洋エネルギーを取り出すには多くの方式がある。波浪発電・潮汐エネルギー発電・潮流海流発電・海洋温度差発電などの説明と、実施例を含めて講義をして頂いた。

海洋エネルギー開発は、現在活発に研究され、日々進歩している事を教えて頂いた。地球温暖化についても、120年前から予測をして技術開発の努力を、重ねていた事も教えて頂いた。

以上

生徒の感想

記 : 生徒代表 増田 盛仁偉

電気が、無いと生きていけない現代においてエネルギーの需要が、高くなってきている。水力・火力・風力・地熱での発電力も出来ているが、どうしても原子力のエネルギーに頼っている。地球温暖化も進んでいる現在、新しくエネルギーを生み出す方法は、海洋エネルギーという事を学んだ。海洋エネルギーは、波の力や海水の温度差でエネルギーを生みだす。もちろん長所や短所がある。長所は、燃料が安い・無尽蔵という事である。短所は、場所によって効果が変わる・時間的に変動してしまうという事だった。しかし近年の研究開発の成果によって実現化がされている。海洋温度発電による電力が、ナウル共和国の小学校を灯した。2008年には、ポルトガル沖に、世界初の商用波力発電が始まった。2012年には、海洋発電所が、出来る技術が開発された。

自然環境を守るためには、化石燃料ではなく自然の燃料(風・地熱・海)を再利用しながら使う事が、分かった。最後に教授が『海とは陸地とは異なるもの』と言った。とても印象に残った。海の可能性を、もっと引出し、快適に利用できる技術開発に期待をしたい。人間も、自然も生きやすい世界を目指したいと思った。講義を実施して頂きまして有難う御座いました。

以上

海洋エネルギープレゼン資料

影本教授のご好意により、講義で使用されたプレゼン資料を頂きました。大変、内容の深い資料で全てをご紹介することができませんでした。今回は、その一部をご紹介させていただきます。

▲ プレゼン資料 1
▲ プレゼン資料 2
▲ プレゼン資料 3
▲ プレゼン資料 4
▲ プレゼン資料 5
▲ プレゼン資料 6
▲ プレゼン資料 7
▲ プレゼン資料 8
▲ プレゼン資料 9
▲ プレゼン資料 10
▲ プレゼン資料 11
▲ プレゼン資料 12
▲ プレゼン資料 13
▲ プレゼン資料 14
▲ プレゼン資料 15